2009-07

★ 発熱に伴う症状と病気

 熱はいろいろな症状の中でも多くの病気に共通してあらわれる症状であるうえ、ばくぜんとした全身症状ですから、病気の種類や原因を考えるのに特徴としてあまり役に立ちません。

 病気についての考え方を推し進めるためには、熱以外に特徴的な症状があるかないかに注意しなければなりません。たとえば胸痛、腹痛、せき、嘔吐、黄だん、発疹などの特徴のある症状があれば、病気の原因に近づくことができます。
 
★ 寒けがする

 熱の出る直前に寒けがしたり、がたがた震えたりするときには、インフルエンザ、急性扁とう炎、肺炎、腎盂肝炎、胆嚢炎・胆肝炎、肺血症、流行性髄膜炎など重い感染症が疑われます。
 


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★ 熱型

 病気の種類によって、熱の経過にはいろいろな特徴がみられます。

 稽留熱(けいりゅうねつ)
 一定期間ほとんど固定的に高熱が続くもの。たとえば、急性肺炎、腸チフスの初期の場合。

 弛張熱(しちょうねつ)
 熱の上がり下がりの強いのも(気管支炎、重い肺結核、粟粒(ぞくりゅう)結核、白血病など)、中程度の熱ではこの型がいちばん多く見られる。

 間欠熱(かんけつねつ)
 1〜2日の間隔をおいて規則的に高熱が出るのも(マラリア)。

 二峰熱
 一回下がった熱が再び上昇して、熱のピークが二回あるもの。はしかや痘瘡(とうそう)が典型です。

 しかし、このように熱型を分類して、その特徴をつかまえようとするやり方は古くなり、現在では、たいていすぐに根本的な治療が行われています。

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★ 熱の始まり

 発熱は、急激な発熱、急性の発熱、緩慢な発熱、潜行性の発熱などに分けられます。急激な発熱は1〜2時間、長くても数時間以内に最高に達するものです。急性の発熱は1〜2日で最高に達するもので、緩慢な発熱は、数日あるいは10数日で最高に達する場合です。潜行性の発熱は、いつからともなく発熱し、始期がわからないものです。

 急激な発熱は、発熱の原因が同時にフルに働き始めるときに見られます。たとえば急性肺炎は、片側の肺の三分の一またはそれ以上の範囲に肺炎の変化がいっぺんに広がって発病するので、急激な発熱を起こします。同じ肺炎でも気管支炎は、病気の部分が小範囲ずつだんだんと増えていって、日数を経て最盛期に達しますので、熱の高さも、数日のうちにだんだん上昇します。

 要するに、熱の上がり方は、病気が広がっていく、あるいは悪化していく速度を示すものとみなされます。急な発熱では、熱が高くなる前に寒気や震えが起こることがしばしばあります。

 潜行性の発熱は、緩慢な発熱の極端な物で、慢性の病気のさいにみられます。
 


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★ 熱の出方と病気

 ひと口に熱といいますが、あらわれ方は、病気によっていろいろです。したがってまた、熱の型から病気の判断に当って、ある程度考えを推し進めることが出来ます。
 
★ 熱の高さ

 熱の高さは、微熱、中程度の熱、高熱、超高熱に分けられます。

 微熱
 37℃〜37℃5分

 中程度の熱
 37℃5分〜38℃5分

 高熱
 38℃5分〜41℃

 超高熱
 41℃以上(極端な場合は42℃を越す場合もあります)

 熱の高さは、熱を出す原因が強烈に働いているか、微弱に働いているかを反映します。高熱は、毒力の強い細菌による急性の病気に多く見られます。急性肺炎や腸チフスなどがそうです。

 微熱は、毒力が弱いか繁殖速度の緩慢な細菌による慢性の病気に多く見られます。肺結核は、しばしばこのような微熱を表します。

 中程度の熱は、その中間のさまざまの場合にみられます。

 超高熱は、脳の体温調節中枢が直接強烈な影響を受けたような特殊な場合で、脳出血が脳室に及んだようなときにおこります。


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★ ごく軽い、自然に治る病気の一時的な微熱

 この代表は、ふつうのかぜです。かぜはもちろん病気です。しかし、かぜは、無理さえしなければ、簡単に自然に治るので心配はいりません。

 かぜには、くしゃみ、鼻づまり、鼻みず、のどの痛み、軽い咳などの特有の症状がありますからすぐにそれとわかります。しかし、このような特有の症状がない時は、かぜかどうかわかりません。どこかに病気が潜んでいるか、正体がつかめないことがしばしばあります。このようなときには、ふつうのかぜと同様に心配のいらない熱と考えてよいのは、次の条件が備わった場合です。

○ 気分や食欲などが少しも悪くない。

○ 腹痛や吐き気、発疹などの特別な症状を伴わない。

○ 熱は37℃を少し出る程度で、それも三日以上続かない。


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